TaylorMade Gear

スパイダーFCG 誕生秘話

Tony Starks 11月 12, 2020

9月に新発売されたスパイダーFCG。テーラーメイドが誇る、スパイダーパターシリーズの最新作だが、『FCG』の意味はご存知だろうか?

様々な新しいテクノロジーが生まれるゴルフ業界においてもなかなか耳にすることのない単語だが、実は今回使われたテクノロジーの頭文字をとったもの。スパイダーFCG - Forward Center Gravity (前重心)というのがその内容だ。

マレットパターの寛容性と、ブレードパターの操作性を両立した、新形状ミッドマレットパター

 キーテクノロジーの説明に入る前に、まずはパターと重心位置の関係から。一般的には、ブレードタイプの場合は重心位置が前方にあり、スパイダーに代表されるようなマレットタイプの場合は後ろ重心。そして、マレットタイプは後ろ側に張り出た形状であるため、慣性モーメントが大きく安定性が高い。これは、シリーズに共通する特長でもある。それがなぜ今回、スパイダーの特長に相反する前重心のパター開発に至ったのだろうか。そもそもの開発のきっかけとは?

 世界中のツアープロから絶大なる信頼を寄せられているスパイダーシリーズに前重心の概念を持ち込むことになったきっかけは、ツアープロによるテストにあった。私たちのブランドは幸いにも、世界有数のプロに製品を試してもらう機会が多い。そこでよく見るのが、ブレードパターを長い間使ってきたがゆえに、高慣性モーメントを誇るスパイダーXのようなマレットパターを敬遠しているプロの姿。そして、彼らがマレットタイプのパターを試したときに必ず言うのが、“重心位置をもう少し前に移動できないだろうか?”というコメントだった。

 マレットタイプとブレードタイプの違いのひとつとして上げられるのが重心位置。先ほども述べたように、マレットタイプの場合は後重心にすることで、寛容性と高い安定性が生まれる。また、このようなタイプの場合はフェースローテーションが少ないのも特長。一方のブレードタイプは重心が前方かつ中心部にあり、フェースローテーションが多い。つまり、弧を描くようなイン・トゥ・インのストロークを持つゴルファーに合うようになっている。

 また、グリップを握るポジションもパターの形状と関係する。ブレードタイプを好む多くのゴルファーがハンドファーストでアドレスを好むが、そういったプレーヤーが後重心のパターを使う場合このハンドファーストのアドレスがインパクト時のミスにつながることが多い。一方でブレードタイプや前重心タイプの場合は、ハンドファーストインパクトでもアドレス時の姿勢が崩れることは少ない。

 “パターヘッドはパター内部の重心を中心として回転したがるものだ。そのため、後重心パターでハンドファーストインパクトをしようとすると、後方にある重心に反応してフェースが右に開く。これは前重心のモデルでは見られない動きだ。Spider FCGがブレードパターユーザーにとって魅力的なのは、マレット形状ながらハンドファーストインパクトをしても、ミスをしにくく期待通りの結果を運んでくれることさ。”
ビル・プライス │テーラーメイド ゴルフ プロダクトクリエイション │パター&ウェッジ担当シニアディレクター

スパイダーFCGは冒頭で述べたとおり前重心設計で、総重量の約2/3がフロントサイドにある。この重心位置をかなえるために、フェースのすぐ後ろにおおよそ50gずつのタングステンウェイトがトゥとヒールそれぞれに装着されている。

 バックサイドは103gと総重量の約30%があることで、スパイダーシリーズに共通する安定性が生まれている。また、前重心に貢献しているのはこれだけではない。ソールフロント部分にはネックタイプやクラブ長さによって異なった重量に設定された固定式のウェイトを搭載している。

 そして、忘れてはならないのが、25gのCU29(銅)でできたPure Roll インサート。テーラーメイド史上最も重いパターのインサートとなっており、この重量が前重心設計に一役買っている。しかしこのインサートが果たす役目はそれだけではない。ほとんどのブレードパターユーザーは、一般的なインサートよりもボディ一体型(削り出し)のパターフェースを好む。

 そのためスパイダーFCGのインサートには、硬質な銅の素材を使いブレードの打感とそれを超えるパフォーマンスを実現した。また、他のパターに使われているPure Rollのデザイン同様に、45度の溝をつけていることで、打ったときに順回転が生まれまっすぐ前に進みやすくなっている。

ホワイトトゥルーパス“T”アライメント

 最後に触れたいのが、パターのデザイン。ブラックとホワイトのツーカラーでデザインされたことで、視覚的効果が高まった。使われているホワイトトゥルーパス“T”アライメントは、縦と横両方のラインがあることでターゲットに対して明確なラインをイメージさせてくれる。また前述したように前重心設計をかなえるため、パターを裏返してみると、後方部分は中空構造になっており、ほとんど重さを感じさせない。

“スパイダーFCGを開発する過程で、多くのツアープレーヤーに意見を求めた。それらの情報を取り入れたことで、機能的で従来のマレット形状ながら通常とは異なるパフォーマンスをする設計にたどり着いた。慣性モーメントが高い形状でも、イン・トゥ・インスイングタイプのゴルファーが使えるデザイン。スパイダーFCGは前重心であることでフェースを開閉するブレード同様の動きを再現しながら、スパイダーシリーズの安定性を両立した特異なパターになっている。”
ビル・プライス │テーラーメイド ゴルフ プロダクトクリエイション │パター&ウェッジ担当シニアディレクター

現在、PGAツアーでは過半数を超える60%以上の選手たちがマレットタイプのパターを使っているが、ブレードタイプの人気は根強い。ただし、その中でもマレットの安定性や寛容性に惹かれているプロは多く、これは一般のゴルファーにも当てはまる。このパターはそういったゴルファーに向けて作られた。

 もし、あなたが上記のタイプのゴルファーであるならば、是非一度このパターを試してみてほしい。きっと後悔しないはずだ。

(左から右)シングルベンド、クランクネック、 スモールスラント
プレースタイルに合わせて最適なモデルを選ぼう

Spider FCGはプレースタイルに合わせて最適なモデルを3つのネック形状から選べる

・CRANK NECK ブレードパターからスイッチしやすいタイプ。ミディアムトゥハングで幅広いプレーヤーに。

・SMALL SLANT ツアーで最も人気があるネック形状。フェースローテーションが多めのプレーヤー向け。

・SINGLE BEND フェースの開閉を抑制する大きな寛容性を持つフェースバランスタイプ。

#Spider FCG#Forward Center of Gravity#Spider Putters
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